fate
思わず声に出してしまって、自分でびっくりした。
『え、急にどうした!?
はるかちゃんが自分からそんなこと言うって、珍しいじゃん』
急いで部屋に入って、鍵を閉めてカーテンを引く。
外に居ようと部屋に居ようと関係ないのに。
自分で自分の行動に笑ってしまった。
「だって…ほんとのことだもん」
『あーもう、なんでそう可愛いこと言うかな。
まじ会いたい……
今から行っていい?』
「え!?もう12時過ぎてるよ!?」
単純に嬉しかったけど、朝からまた仕事だし。
会いたいけど。
でも、負担になるよね。
『大丈夫だよー。会えたらすぐ帰るし』
「すぐ帰るの…?」
情けない声が出てしまう。
すると在原さんはすべてお見通しのように、余裕を持った話し方をする。
『今から会いに行くよ。
ぶっ飛ばしていくから、寝ないで待ってて』
「ほんとに?気をつけてね」