僕と彼女とレンタル家族
第18話 「はじまり 2」
お互い譲れない気持ちと、許せないと言う気持ち。神鳴としては、私だけを見てほしかった。不安でしかたがない。別の人が好きになってしまって、在過は離れて行くのではないか? もしかしたら、すでに別の女の子が好きなのではないか?
現に、他の女の子にはスタンプや絵文字を使って返信をしている。でも、私には絵文字もスタンプも少ない。ないわけじゃない。そう、ないわけじゃないが、他の人より少ないと言う事が不安を掻き立てる。
私が彼女のはずなのに、どうして在過はこんなにも怒るのだろう? やっぱり、私の事は好きじゃなくて、別の女の子を好きになってしまったんだ。そんな妄想に近い不安が、神鳴の感情を埋め尽くす。
母親や友達、SNSで知り合った人たちも言っている。彼氏は彼女の為なら、なんでもするのが当然だと。だからこそ、お願いする。女の子が登場するゲームは捨ててほしい、他の女の子と話したり会わないでほしい。
これらすべては、神鳴にとって当然なお願いであり、やってくれて当たり前のことであった。
それなのに、在過はお願いを聞いてくれない。それどころか、怖い顔して、怒鳴って怒ってくるのだ。どうして? なんで私の彼氏は、他の彼氏と違って当たり前の事を聞いてくれないの? 神鳴は、そんな苦しみと悲しみが状況を悪化させる。
――神鳴の方法が間違っているのかもしれない。なら、ママや友達に言わないと。
――ママが言っていたから、電話を繋げなければ。
同じ考えを持っている者に相談しても、答えは肯定。それは君が正しい、相手が間違っている。そう、だれも君が間違っている、相手が正しいよ……とはならなかった。
相談し、君が正しいと肯定され続けると自信が生まれる。
――やっぱり自分は間違っていない。
神鳴は、こんなにも頑張って、周りの人も”正しい”と言っているのに、どうして在過は理解してくれず、怒るのだろうか?
「消せるわけないだろ? 職場の人や学友だっているんだぞ? しかも、最悪なことに恩人を消しやがって。どうしてくれるんだよ!」
なんで? どうして? 神鳴は、自分が責められる意味がわからなかった。だって、みんな言っている。彼女の為ならするのは当然だと。それに、神鳴にとって消した人物は恩人でも知り合いでもない。全くの他人だ関係ない。
私がいるのに、どうして消せないのか? 神鳴は、在過の携帯を見てからずっと我慢していた。携帯で何かをしているとき、別の女性と話をしているのではないか。もしかしたら、会う約束をしているかもしれない。ずっと聞くのが怖くて、ずっと…我慢したのに。
気持ちが抑えられなかった。
――私だけを見てほしい。
――私だけが彼女なのだ。
――私以外の人は、誰もいらない。
でも、これだけ思いを伝えれば、わかってくれるかもしれない。だって、在過は好きだと言ってくれた。なら、みんなが言うように彼女の望んだことは、全てそうしなければいけないんだ。 叫ぶ、思いを。叫ぶ、本音を。
「神鳴には関係ないもん。在君は、神鳴だけでいいの! 最初に携帯みた時から、ずっとずっと我慢してきたんだから!」
怖くて、悲しくて、苦しくて。神鳴は、泣きながらも勇気を振り絞った。
現に、他の女の子にはスタンプや絵文字を使って返信をしている。でも、私には絵文字もスタンプも少ない。ないわけじゃない。そう、ないわけじゃないが、他の人より少ないと言う事が不安を掻き立てる。
私が彼女のはずなのに、どうして在過はこんなにも怒るのだろう? やっぱり、私の事は好きじゃなくて、別の女の子を好きになってしまったんだ。そんな妄想に近い不安が、神鳴の感情を埋め尽くす。
母親や友達、SNSで知り合った人たちも言っている。彼氏は彼女の為なら、なんでもするのが当然だと。だからこそ、お願いする。女の子が登場するゲームは捨ててほしい、他の女の子と話したり会わないでほしい。
これらすべては、神鳴にとって当然なお願いであり、やってくれて当たり前のことであった。
それなのに、在過はお願いを聞いてくれない。それどころか、怖い顔して、怒鳴って怒ってくるのだ。どうして? なんで私の彼氏は、他の彼氏と違って当たり前の事を聞いてくれないの? 神鳴は、そんな苦しみと悲しみが状況を悪化させる。
――神鳴の方法が間違っているのかもしれない。なら、ママや友達に言わないと。
――ママが言っていたから、電話を繋げなければ。
同じ考えを持っている者に相談しても、答えは肯定。それは君が正しい、相手が間違っている。そう、だれも君が間違っている、相手が正しいよ……とはならなかった。
相談し、君が正しいと肯定され続けると自信が生まれる。
――やっぱり自分は間違っていない。
神鳴は、こんなにも頑張って、周りの人も”正しい”と言っているのに、どうして在過は理解してくれず、怒るのだろうか?
「消せるわけないだろ? 職場の人や学友だっているんだぞ? しかも、最悪なことに恩人を消しやがって。どうしてくれるんだよ!」
なんで? どうして? 神鳴は、自分が責められる意味がわからなかった。だって、みんな言っている。彼女の為ならするのは当然だと。それに、神鳴にとって消した人物は恩人でも知り合いでもない。全くの他人だ関係ない。
私がいるのに、どうして消せないのか? 神鳴は、在過の携帯を見てからずっと我慢していた。携帯で何かをしているとき、別の女性と話をしているのではないか。もしかしたら、会う約束をしているかもしれない。ずっと聞くのが怖くて、ずっと…我慢したのに。
気持ちが抑えられなかった。
――私だけを見てほしい。
――私だけが彼女なのだ。
――私以外の人は、誰もいらない。
でも、これだけ思いを伝えれば、わかってくれるかもしれない。だって、在過は好きだと言ってくれた。なら、みんなが言うように彼女の望んだことは、全てそうしなければいけないんだ。 叫ぶ、思いを。叫ぶ、本音を。
「神鳴には関係ないもん。在君は、神鳴だけでいいの! 最初に携帯みた時から、ずっとずっと我慢してきたんだから!」
怖くて、悲しくて、苦しくて。神鳴は、泣きながらも勇気を振り絞った。