俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】
そんなやり取りがあった数日後、俺はスタンバイのため一日家で過ごしていた。夜も簡単に自炊して宮路たちと食事に行っているつぐみの帰りを待っていると、泉から連絡が来た。
あいつも食事会に参加している上に真柴さんもいるという内容を見て、俺は眉根を寄せる。
「泉のヤツ……もっと早くに連絡しろ」
時刻は午後八時半を過ぎている。真柴さんもいることなどとっくにわかっていたはずなのに、なぜ今まで黙っていたんだ。
小さく舌打ちをしつつ、とにかく急いでつぐみを迎えに行こうと車のキーを手に取った。妙に嫌な予感がする。
聞いていた場所は幸いマンションから近く、十分ほどで到着した。焦燥に駆られながらエレベーターに乗り込みレストランに入ると、ちょうど外のテラスにつぐみの姿を捉える。
そこには真柴さんもいて、しかも彼女が腰を抱かれているのを把握した瞬間、頭に血が上る感覚を覚えた。
急いでテラスに飛び出し、つぐみを奪う。彼女をしっかりと抱き留める俺を見て、真柴さんは意外そうに目を丸くしていた。
俺も、自分に対して驚いている。つぐみがほかの男に触れられただけで、こんなに妬ましい感情が湧いてくるなんて。