俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】

 ステイ中に俺の部屋に押し入ろうとしてきたときはどうだったかわからないが、少なくとも今は泉に好意を抱いているだろう。

 一方の泉はどう思っているのか少々好奇心が湧き、探りを入れてみる。


「ところで、お前と宮路って幼なじみだったよな」


 突然話を方向転換させる俺に、泉はキョトンとする。


「玲香? まあそうだけど、なに急に」
「彼女、昔からあんなに積極的だったのかなってふと気になって」


 ナッツをつまみながらなにげなく聞くと、過去を思い返すように泉の目線が宙をさ迷う。


「昔はそんなことなかったけど……そういえば、僕も高校の頃に一回告白されたっけ」


 意外な事実を知り、俺は少しギョッとした。


「付き合ってたのかよ」
「いや、断った。『幼なじみだからいいんであって、きっと僕は付き合ってもつまらないよ。玲香にはもっと別のタイプの人が合うと思う』って。実際いつも目をつける男を見るとそうだろ? ほら、千里みたいな悪い男ばっか」


 いたずらっぽく口角を上げる泉に、俺は口の端を引きつらせた。
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