俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「天澤さんはそれでいいんですか? いくら利害が一致してるにしても、私と一生一緒にいるってことですよ。裸にも興味を持てない女と」
なにげにさっきの『誰もお前の裸に興味ない』というひと言を根に持っている私は、少々嫌味っぽく言った。まあ、実際グラマラスボディなんかには程遠いし、色気なんて皆無だけれど。
天澤さんは表情を崩さず、目だけを動かして涼しげな眼差しを向けてくる。
「男は女なら誰でも抱けるって有名な話、知らない?」
「最低ですね」
あられもない発言に間髪入れず正直な気持ちを吐くと、彼はくくっと笑う。やはりどこか楽しそうだ。
「それは冗談として、蒼麻以外の女と結婚できる気がしないだけだよ」
さらりと口にされて聞き流しそうになるも、よくよく考えるとすごいことを言われた気がして胸が鳴った。
だから、利害が一致しているだけで〝大切な女性〟として見られているわけではないんだって……と自分自身にツッコむ。にもかかわらず、どうしてそこまで私にこだわるのかもいまいち謎だが。