BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-

うっ、でもそうだよね。

気高き黒帝のQUEENは階段を勢いよく駆け上がったりとか、はしゃいで机に身を乗り出したりとかしないよね。

気をつけよう……。


「品のない行動はしないようにします……ええとQUEENとして、幹部の方の恥にならないように頑張ります」


言葉を選んで真面目に返答したつもりなのに、あろうことか鼻で笑われた。

え、ええ〜〜……。

少し恥ずかしくなっていると。


「そこ座れよ」


千広くんが突然、部屋のソファを指さして。



「え、はい……?」

「いーから早く」

「わ!」


肩を軽く押され、あっけなくソファに沈む。


少し屈んだ千広くんと目が合った……。

──かと思えば、わたしの片方の太ももを、ぐいっと持ち上げるから。


「──ひゃあ!?」


どっ…と跳ねる心臓。

そんなことしたら見えちゃう……


「やっ……千広く……」
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