BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-
「家で転んでぶつけて……。大したことないから大丈夫、です」
「はあ、しっかりしてよるーちゃん〜。怪我してちゃ幹部の集まり休みにした意味ないじゃん」
「ほんと。マヌケにもほどがありますよ」
しっかりといつも通りの軽口を受け、内心ホッとした。
──────のもつかの間。
「どう見ても転んだ傷じゃねえだろ。ちょっとこっち来い」
千広くんに腕を引っ張られる。
「っえ、あ、の千広くん」
パニックでまとまに声も出せず、押し込まれたのは──KINGの部屋。
「誰にやられた」
「っ、……」