BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-
夜 明
◆
◆
「安斉あやるです。今日からよろしくお願いします」
赤帝高校の教卓前で自己紹介をしているとき、外では激しい雨が降っていた。
チョークで書いたあの文字は、とっくに消えてしまっただろうな……。
ぼんやりと考えながら席につく。
噂には聞いていたけれど、赤帝高校の治安の良さは想像以上だった。
同じ帝区内にある学校とは思えない。
ホームルームがきちんと開催されるのはもちろんのこと。
わたしの一つ前の席を除いて、朝からみんな着席していたし、
スマホを触っている生徒はいても、先生が話しているときに騒ぐ人は誰ひとりいなかった。
転入転校はここでも珍しいことではないはずだけど、休み時間になるといろんな人が話しかけにきてくれた。
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「安斉あやるです。今日からよろしくお願いします」
赤帝高校の教卓前で自己紹介をしているとき、外では激しい雨が降っていた。
チョークで書いたあの文字は、とっくに消えてしまっただろうな……。
ぼんやりと考えながら席につく。
噂には聞いていたけれど、赤帝高校の治安の良さは想像以上だった。
同じ帝区内にある学校とは思えない。
ホームルームがきちんと開催されるのはもちろんのこと。
わたしの一つ前の席を除いて、朝からみんな着席していたし、
スマホを触っている生徒はいても、先生が話しているときに騒ぐ人は誰ひとりいなかった。
転入転校はここでも珍しいことではないはずだけど、休み時間になるといろんな人が話しかけにきてくれた。