違いませんが、 違います‼︎
第3章

1


「おはようございます」

爽やかな声で起こされる。

うちの愚弟達はこんな爽やかなではない。
テレビでも付けたまま寝たか?

ゆっくりと目を開けると、弟が置いていった服を着た葉山さんがいた。

「今日の予定は?何をしますか?」
「天気が良いので、洗濯を」

葉山さんが使ったので、とりあえず洗いたいです。とは言えない。

ただ何もせずにのんびり過ごす週末。
さすがにこのまま使ったら変態ではないか!

「そうですね。天気も良い事ですし、ご飯を食べて朝のうちに終わらせてしまいましょう」

さぁ、顔を洗っておいで

葉山さんに促され、顔を洗う。

寝起きだからなのか、この状況に頭がついていかない。

何が起きているんだ!

下着など見せれるものではないものは先に始末しておかないと。洗濯機を回す。

どうしたらいい?何をすればいい?

経験値ゼロの私は完全パニックだ。

それをお構いなしに経験値MAXの葉山さんが、ひょこっと顔を出し「ご飯を食べましょう」と言う。

なんだこの経験値の差は。
普通過ぎて逆に怖いです。

「冷蔵庫の中のモノを勝手に使いましたので、後で買い物に行きましょう」

私が朝ごはんを食べ始めると、
葉山さんも「いただきます」と食べ始める。

2人で洗濯・掃除をすればいつもより早く終わる。
私よりも丁寧で早い。慣れている。

2人で出かけ、ラーメン屋さんで昼食をとり、買い物を済ます。

確かお米がなかったですね

とか言ってるし、家に戻れば、乾いた洗濯物をしまって畳んでいる。

そして、2人でのんびりとお茶をする。

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