違いませんが、 違います‼︎

普通だ。
なんなら何年も前からこの感じだったかのように普通だ。

「帰ってください」とも言える雰囲気でもなく、ここにいるのが当たり前かの様だ。

「ご飯にしますか?それともお風呂に先に入ってしまいますか?」

それとも私?とかは聞かれなかったが、いつの間に晩御飯を作ったんだ!

何故、私の部屋で私がもてなされているんだぁ!


私の部屋で当たり前の日常を葉山さんが帰ったのは、日曜日の夕方だった。


その日から、少しずつ葉山さんの荷物が増えていく。
少しずつ一緒に使う事に慣れ、今では同じベッドの上。

ウトウトしていると「もう寝なさい」とベッドに入れられて、目を覚ますと「おはよう」朝ご飯が用意されている。

時々夜中に目を覚ますと、スヤスヤと眠る葉山さんがいる。

寝起きドッキドキで抱きしめられている事もない。


雲の上に住む葉山さんが、当たり前のように私の部屋にいるこの状況は、非常に良くない。

肉体的にも精神的にもだ!

村人CかDが、宰相と一緒に暮らすなんてある訳がない。
しかも、召使いとかではなく、もてなされている。

物語としておかしい。

骨の髄まで慣れてしまう前に、どうにかしないと。



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