違いませんが、 違います‼︎
顔合わせ?
葉山さんにプロポーズをされ、
承諾した初めての日曜日。
一緒に提出しようとお出かけをする。
ほのぼのと手を繋ぎ歩いていると、突然葉山さんのスマホが鳴る。
仕事の話かと思い手を離し離れようとしたが、葉山さんに強く握り返され引き戻される。
「わかりました」
嫌そうな顔で電話を切る。
「少し寄り道をさせてください」
そう言って連れて来られた一軒家。
なかなかの豪邸です。
遠慮なくドンドンと入っていく所、実家とか言わないですよね。
こんな格好ですし、何より覚悟が出来てません。
確か、お父様は太いパイプを持つ弁護士さんですよね!
私の気持ちをお構いなしに、豪華なリビングのソファに座らされた。
体が固まる。
不釣り合いな所に置かれた人形みたいだ。
平民が公爵家に来た。そんな感じだ。
帰りたい。
そっと帰ってしまってもいいだろうか?
そんな願いも通じず、ドアがバーンと開く。
音にビクッとする。開いた扉を見た。
効果音を付けるなら、キキキッという音が出そうな気分だ。