甘えたがりの4時起きちゃん
「こーとちゃんっ!!」
「わぁっ!!」
メイクや服装が崩れない程度に抱きつくと、ことちゃんは肩を震わせた。
「やっほー、元気?」
「うん、びっくりしたぁ、急に来るんだもん」
「えへへ、あのね、ことちゃんにお願いしたいことがあるんだけど…」
「え?いいよ、できる範囲なら何でもする!!」
「中3までの内容、4分の1くらい休んでたから、結構分かんなくて…」
ことちゃんは私より1つ年上の高校2年生で、全国、いや世界トップレベルの頭脳をもつ限られた人らしい、と玲緒から聞いた。
…しかも、玲緒も頭良いのにそれを越すくらいだとか。
「教えてくれない?」
「全然いいよ、一緒に勉強しよう!!最近そういうお誘い来なくて…。」
「やったぁ、ことちゃん好き〜〜っ!!」
2人で約束してたら左からとてつもなく不機嫌な声がした。
「なぁ美雨、それ以上俺の彼女に近づかないでくれない?女とはいえそれ以上近づくと流石に嫌なんだけど」
「こっわ」
…体中から黒いオーラがダダ漏れの玲緒をなだめるには、
「でも玲緒くん、1つ聞きたいんだけど…美雨ちゃんと玲緒くん呼び捨てなの?」
とびきり可愛いこと言いながら頬を染めて聞いている、ことちゃんしかいないと思う。