また、君に会えるまで。


─「はーい、連れてきたよー。」


彩に連れていかれ、着いたのは普段使われていない教室の1つだった。


そこには同じ部活のメンバーと、クラスメイトの女子の何人かがいた。


部活のメンバーはともかくとして、そこにいたクラスメイトとは関わった事がなかった。


「あの…なんの用事…?」


恐る恐るそう尋ねると、彩に肩を押された。


勢い余って後ろに倒れてしまう。


「痛っ…!」


「あんたさ、うざいんだけど。」


彩が放った言葉は、私にとっては聞き慣れている言葉。


だけど、久しぶりに言われて困惑した。


「え…?」


「あははははっ!何、気付いてないの?」


「あんたさ、昨日咲夜くんと一緒にいたでしょ?生意気なんだけど。彩が咲夜くんの事好きなの知らなかった?」


「幼なじみってだけで生意気。ほんとうざいんだけど。」


「鈍感にも程があんだろ。彩の気持ち考えろよ。」

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