また、君に会えるまで。

次々と浴びせられる言葉の暴力に、息をすることが出来ない。


いじめられていた時の記憶が蘇ってきて、目の前が真っ暗になる。


そんな中、誰かが近づいてくる気配がした。


朦朧とする意識と、ほとんど見えない視界の中、なんとかそれが誰なのか確認する。


彩だった。


「あんたのせいで…あんたがいるから咲夜くんは私の事見てくれないんでしょ?!ふざけんなよ!!お前なんか中学の時死ねばよかったんだよ!」


言い終わると同時に蹴られて、殴られた。


身体は痛くなかった。



だけど、『死ねばよかった』という言葉を聞いて、心が痛かった。


「彩、中学の時って?」


「こいつ中学の時もいじめられてたんだよ。まぁ、いじめに加担したの私だけど笑」


怖い。


そんなことを笑って語れることが出来るこの人達が、怖い。


耳を塞ごうとした時、急に教室の扉が開いた。

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