また、君に会えるまで。
「いたた…。あ…りょうくん…。」
そこにいたのは、俺らの学年の、いわばいじめっ子である奴だった。
俺はこいつがあまり好きではなかった。
面倒なことにならないうちにその場を去ろうと、そいつの横を通り過ぎようとした。
だけどそいつは俺の腕をつかんだ。
「人にぶつかってごめんなさいもいえないの?」
そう言ってニヤニヤしてこちらを見ている。
「ご…ごめん…。」
謝ったのに、中々腕を離す気配がない。
「あの…ぼくとしょかんにいきたいんだけど…。」
あまりにも解放してくれないのでそう言うと、そいつは大笑いした。