また、君に会えるまで。
──ガラッ!
その時、運悪く潤と茉冬がはいってきた。
「ただいまさくやくん!いまからさ…、どうしたの?」
うずくまって泣いている俺と引き裂かれたしおりを見て茉冬も潤も驚いたような顔をした。
「あっまふゆちゃん!
いまこいつがぶつかってきてね、ちゃんとあやまらないからしおりとったの!
そしたらやぶれちゃって、こいつないたんだよー!」
茉冬の事が好きなそいつはそう自慢げに茉冬に語った。
俺は茉冬の顔が見れなかった。
軽蔑されそうで怖かった。
「なにそれ……。」
茉冬がそう呟いて、次の瞬間、かわいたような音が教室に響いた。
反射的に顔を上げると、茉冬は鋭い瞳でそいつを捉えていた。
そいつが頬を抑えているのを見るに、さっきの音は茉冬がそいつをなぐった音だと気づいた。
「ひどい!
さくやくんがぶつかっただけでそんな事するなんて、ひどいよ!」
突然のことにそいつは困惑していた。