また、君に会えるまで。
───ゆっくり目を開けると、いつもの俺の部屋だった。
懐かしいことを思い出していた。
卒アルをそっと閉じて、ベッドから起き上がった。
「…あの後、3人ともクラスで遠巻きにされてたっけ…。」
俺や潤が何か言われる度に、庇ってくれた茉冬。
でもその手をよく見ると震えていたのを鮮明に覚えている。
それでも俺らを守ってくれた茉冬は本当に強い。
嫌な思いをした事もあったけど、いつも3人で一緒だったから乗り越えられた。
1度潤が俺をからかってきた男子を殴って先生に叱られたけど…。
俺はベッドから起き上がって、アルバムを元の場所へ戻した。
昔の事を思い出すと、微笑ましい気持ちになるのと同時に、怒りが湧いてくる。
ほんとに、分からないんだ。
どうして、どうして茉冬がこんな目に遭うのか。
俺たちの幼馴染があんな思いをさせられなきゃいけないのか。