また、君に会えるまで。
うちは母子家庭で、お母さんとお兄ちゃん、そして私の三人家族だ。
お兄ちゃんもお母さんも会社で働いているから、平日の夕飯はだいたい私が作っている。
何を作ろうか決めるために冷蔵庫を開ける。
「うそ…何も入ってない…。」
冷蔵庫には、調理できそうなものは何も無かった。
ため息をついて冷蔵庫を閉めてエプロンを外した。
「仕方ない、買いに行くか。」
小さな肩がけのショルダーの中に財布とハンカチ、そして携帯だけ入れて日が照っている外へ出た。