また、君に会えるまで。
『茉冬、落ち着いて聞いて。
今咲夜くんのご両親から連絡があって、咲夜くんが事故にあって病院に運ばれたって。
桜花病院、わかる?お兄ちゃんもすぐ行くから、茉冬もそこに向かってね。』
お兄ちゃんからそう電話があったのは、咲夜を待ち始めて3時間たった時だった。
頭が真っ白になった。
それでも足はお兄ちゃんから聞いた病院へ向かっていた。
病院へ入ると、お兄ちゃんはすでに咲夜のご両親、そして琴也くんと一緒にいた。
琴也くんは大泣きしていて、咲夜のご両親は何かを祈っていた。
ちょうど手術室のランプが消えて、医者がでてきた。
「先生!咲夜は…咲夜はどうなんですか?!」
咲夜のお母さんがそう聞くと、医者は苦しそうな顔をして、こう言った。
「…咲夜さんは…亡くなられました…。」