また、君に会えるまで。

『茉冬、落ち着いて聞いて。


今咲夜くんのご両親から連絡があって、咲夜くんが事故にあって病院に運ばれたって。


桜花病院、わかる?お兄ちゃんもすぐ行くから、茉冬もそこに向かってね。』


お兄ちゃんからそう電話があったのは、咲夜を待ち始めて3時間たった時だった。


頭が真っ白になった。


それでも足はお兄ちゃんから聞いた病院へ向かっていた。


病院へ入ると、お兄ちゃんはすでに咲夜のご両親、そして琴也くんと一緒にいた。


琴也くんは大泣きしていて、咲夜のご両親は何かを祈っていた。


ちょうど手術室のランプが消えて、医者がでてきた。


「先生!咲夜は…咲夜はどうなんですか?!」


咲夜のお母さんがそう聞くと、医者は苦しそうな顔をして、こう言った。


「…咲夜さんは…亡くなられました…。」



< 40 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop