2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
「SNS荒れててさ。今、友達に言われて見たら…ハルの家の中、毛だらけなのがアップされてたから…。」

「よかった…。スゥ…生きててよかった。」

「ごめん…ハル。今、向かってる。すぐに行くから待ってて。俺は平気だから。」

私はスマホ越しに頷く。

スゥが走っているのがわかる。

荒い息と衣服の擦れる音を一定のリズムでマイクが払う。

「うん。スゥ…何が?どうなってるの?」

「ハル…奈々美、まだ近くに居るかもしれないから気をつけて。
さっき…話をしたら興奮して…。」

私はハッとして…ゾッとする。

今、やっと…自分の身の危険に気づいた。

鉢合わせたら…この狂気から…

「ハル…さん。」

ヤバい…。
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