2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
ハッピーエンドは…誰かが傷ついたままでは成立しない。

唇をそっと離すとリュウは私を見つめた。

その真っ直ぐな瞳には迷いが無くて、私にはそれが苦しくて仕方がなかった。

こんな自分に、向けられるような瞳では無いくらい真っ直ぐなのだから。

「リュウ…私って最低なんだよ。」

「何が……?」

リュウはふっと息を吐いて静かに笑う。

「リュウもスゥも…私には甘いんだね。」

「は…ははっ(苦笑)」

私は真面目にそう言ったのに…リュウは何…ソレっという顔で苦笑する。

「どうしてっ!そんなに2人とも…優しいのっ…!?」

私が少し感情的になっていることに、気づいたリュウは困った顔をする。

「2人とも…おかしいよっ…」

スゥとリュウへのモヤモヤした感情が溢れ出してきた。
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