2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
「……3人?」

「…そう。3人。」

「どういうこと?」

「俺と…スゥの初恋は最悪の結末を迎えて…」

……初恋……?

……最悪の結末……?

「俺も朱雀も…未だにそれを引きずって、受け入れられなくて…。」

……未だに…受け入れられない?…

「アイツも、俺と同じく…嫉妬よりも強い罪の意識と後悔から逃れられないでいるんだ…だからっ…
だから…といってハルには関係無いことだよね。」

「………。」

「本当…ごめん。」

……初恋?……もしかして。

〝アキっ!〟…と叫んで跳ね起きたリュウを思い出した。

〝アキっ!〟…と神社で私を追ってきたスゥがそう呼んだような気がした。

私の中で、何かが胸を突き上げるように壊していく…そして壊れた何かが別の形で繋がろうとしていた。
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