2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
scene No.5
…共有か略奪か…
scene No.5
リュウはキッチンに立つ私を後から抱きしめる。
ふっと触れるリュウの指先はやっぱり私の髪を撫でる。
リュウは職業病がすぎる…。
ペペロンチーノを作る手にニンニクの香りが残ると困るからビニール手袋をつけて薄く切る。
今日はやたらと香りが強く感じる。
「リュウ、さっきの…こと。」
「……えっ?」 リュウは惚けたように聞き返す。
「アリスさんに言ってたでしょ…。コンテストが終わったら…って。」
「あ…あぁ…。ごめん…思わずあんな事言って…。」
「ううん、いいの。嬉しかったから…期待していいのかなって…嬉しかったからっ。」
「俺、…ちゃんとハルに言ってなかったなって思って。
コンテストが終わったら、正式に付き合って欲しいって言える気がしたから。」
「うん…わかった。」
「だから…ハルもそれまでに考えてくれればいいから。……無理しなくていいから。
アリスさんにも言ったけど、俺は…」
「リュウっ…!わかってるからっ。」
私は振り返ってリュウの唇に人差し指を当てた。
リュウは私をじっと見つめる。
「そうでしょ。わかってる…。」
私もリュウを見つめる。
艶のある美しい桜色のリュウの唇は熟れた果実のように瑞々しく食べてしまいたくなる。
だから…食べてしまう。
scene No.5
リュウはキッチンに立つ私を後から抱きしめる。
ふっと触れるリュウの指先はやっぱり私の髪を撫でる。
リュウは職業病がすぎる…。
ペペロンチーノを作る手にニンニクの香りが残ると困るからビニール手袋をつけて薄く切る。
今日はやたらと香りが強く感じる。
「リュウ、さっきの…こと。」
「……えっ?」 リュウは惚けたように聞き返す。
「アリスさんに言ってたでしょ…。コンテストが終わったら…って。」
「あ…あぁ…。ごめん…思わずあんな事言って…。」
「ううん、いいの。嬉しかったから…期待していいのかなって…嬉しかったからっ。」
「俺、…ちゃんとハルに言ってなかったなって思って。
コンテストが終わったら、正式に付き合って欲しいって言える気がしたから。」
「うん…わかった。」
「だから…ハルもそれまでに考えてくれればいいから。……無理しなくていいから。
アリスさんにも言ったけど、俺は…」
「リュウっ…!わかってるからっ。」
私は振り返ってリュウの唇に人差し指を当てた。
リュウは私をじっと見つめる。
「そうでしょ。わかってる…。」
私もリュウを見つめる。
艶のある美しい桜色のリュウの唇は熟れた果実のように瑞々しく食べてしまいたくなる。
だから…食べてしまう。