2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
スゥの綺麗過ぎる横顔になぜだか…ウルッとくる。

「ハル…?」

「ごめん…。大丈夫。少し眠れば明日は出勤できると思う。」
私はソファから身体を起こして笑う。

2人に負けたくない。

「そう…。笑
ハルは朱雀を見るとやる気が出るんだねっ!」

「そんなんじゃ…なくて。」

「嫉妬する。」

リュウの一瞬見せた鋭い目力にドキッとする…。

「えっ……。」

「……今日は早く寝ろよ。 じゃないと……」

「……じゃないと…?」

眠らせたくなくなる。
リュウはその言葉を飲み込んだ。


画面の中のtaigaさんも、ニコニコしながら…目力だけは鋭い。

「で、さぁ〜。朱雀はこの楽曲、皆んなと共有する気あんの? 合わせろっつってんの!!」

taigaさんはククっと笑って…呆れた顔をする。

「俺のモノにしたいんです。略奪したいんす…」

taigaさんの目が一層鋭くなる。

「ダメっすか……。」
威圧なセリフとは逆に子犬のような瞳。

司会とパーソナリティの女性タレントが祈るような…切ないような…恋するような表情でスゥとtaigaさんのやり取りを見つめる。

「ふざけんなよ〜朱雀ぅ〜〜!!」

額に手をやるtaigaさんはもう方でスゥの肩をどつく。

「お前のそういうところにヤラレるっ♡」

画面の中のtaigaさんは面白そうにケタケタ笑った。
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