2人なら…「推しと彼氏と彼女の関係」
いや…美人って…そんな風に見えるだけかな。

美人ってだけで…威圧。

「そうですか…あっはは。あんまり気にしたことありませんでした。」

て…いうか、心亜ちゃんは学生だし、このお店の女子が私だけっていうだけで…特に理由はないと思うけど。(苦笑)


「私は、アリスでいいんだけどなっ…。」

「あっ…でも、名前で呼んでいますよね。アリスさん…って。(笑)」

「アリスがいいっ…。呼び捨てがいいっ!」

そうなると…それはつまりお客様を超えた関係……?かな…と。(苦笑)

アリスさんは両頬をプっと膨らませて瞳を尚も潤ませる。

あざとっ!!!!

悔しいけど可愛いっ!!!!

「ねぇ、桐島さん♡浴衣っ!襟足…もう少し後ろに抜いてくれない?」

「あ…はい…いいですよ。」

「うなじ…もっと出したいじゃないっ♡」

やっぱ、あざと〜!!

アリスさんは椅子からスッと立ち上がると自ら胸元を少し着崩した。

私は慌てて浴衣の襟元を整える。

「はい、こんな感じで…色っぽくていい感じですね。
これ以上だと、着崩れしちゃうんで。」
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