婚約破棄するはずが、極上CEOの赤ちゃんを身ごもりました
ハッとなって、眉をギュッと寄せて困惑する。
「も、もちろん。思っています。でも、結婚とは別物で……」
「一葉ちゃんは、俺が十歳も年齢差のある子と結婚をしてもかまわないと思っているから、ロリコンだという考えがよぎっているのかな?」
「そんなこと思っていませんっ」
ロリコンって、もっと小さい女のことを言うんじゃ……。
「会ったばかりなのに、結婚をしてもいいだなんて普通じゃあり得ないです。それにまだ大学一年生ですし」
「未成年者をどうこうしようと思っていない。祖母の気持ちを尊重したい。だから、婚約して大学卒業後に結婚する形で、それまで俺を知ってほしい」
「それって……婚約しても二十歳になるまでは、その……だ、男女の関係にはならないと言っているんですか?」
私の動揺がわかってか、亜嵐さんは「ふっ」と笑う。
「一葉ちゃんはかわいいからな。どこまでもつか。だが、俺の忍耐が続く限り手は出さないと約束する。未成年のうちはね」
亜嵐さんは前を見すえ、ドキッとするようなセリフを吐く。
「どうして、それほどまでに和歌子おばあ様の望みを叶えようとするんですか?」
「それはまだ話せない。とりあえず、俺は祖母を喜ばせたい。いい返事を待っている」
そこで代々続く『蕎麦屋水野』の前に到着しているのに気がついた。
「あ……ありがとうございました」
亜嵐さんは車の小さなボックスから名刺を取り出し、私に差し出す。
「これが俺の名刺だ。そこにスマホの番号も入っているから、登録しておいて。寝る前にその番号にかけてワン切りしてくれ。一葉ちゃんの番号を入れておくから。話がしたかったらワン切りじゃなくてもいい」
降りようとドアの取っ手に手をかけたところで、亜嵐さんが車の外へ出て助手席側へ回る。そしてすぐに外側から開いた。車から降りるとすぐに助手席のドアが閉められる。
「老舗の雰囲気がたっぷりだな」
亜嵐さんはわが家の蕎麦屋の店構えを眺めている。
「一葉ちゃん、今度、神楽坂を案内してくれないか?」
「え? わ、私でよかったら……」
彼のような人とデートするなんて、ドキドキ緊張しちゃいそうだ。あ、でももし亜嵐さんが私の旦那様になるなら、ふたりで会うことに慣れなくちゃいけない……?
「お互いを知るのが一番だ。後日、電話をする。おやすみ」
「も、もちろん。思っています。でも、結婚とは別物で……」
「一葉ちゃんは、俺が十歳も年齢差のある子と結婚をしてもかまわないと思っているから、ロリコンだという考えがよぎっているのかな?」
「そんなこと思っていませんっ」
ロリコンって、もっと小さい女のことを言うんじゃ……。
「会ったばかりなのに、結婚をしてもいいだなんて普通じゃあり得ないです。それにまだ大学一年生ですし」
「未成年者をどうこうしようと思っていない。祖母の気持ちを尊重したい。だから、婚約して大学卒業後に結婚する形で、それまで俺を知ってほしい」
「それって……婚約しても二十歳になるまでは、その……だ、男女の関係にはならないと言っているんですか?」
私の動揺がわかってか、亜嵐さんは「ふっ」と笑う。
「一葉ちゃんはかわいいからな。どこまでもつか。だが、俺の忍耐が続く限り手は出さないと約束する。未成年のうちはね」
亜嵐さんは前を見すえ、ドキッとするようなセリフを吐く。
「どうして、それほどまでに和歌子おばあ様の望みを叶えようとするんですか?」
「それはまだ話せない。とりあえず、俺は祖母を喜ばせたい。いい返事を待っている」
そこで代々続く『蕎麦屋水野』の前に到着しているのに気がついた。
「あ……ありがとうございました」
亜嵐さんは車の小さなボックスから名刺を取り出し、私に差し出す。
「これが俺の名刺だ。そこにスマホの番号も入っているから、登録しておいて。寝る前にその番号にかけてワン切りしてくれ。一葉ちゃんの番号を入れておくから。話がしたかったらワン切りじゃなくてもいい」
降りようとドアの取っ手に手をかけたところで、亜嵐さんが車の外へ出て助手席側へ回る。そしてすぐに外側から開いた。車から降りるとすぐに助手席のドアが閉められる。
「老舗の雰囲気がたっぷりだな」
亜嵐さんはわが家の蕎麦屋の店構えを眺めている。
「一葉ちゃん、今度、神楽坂を案内してくれないか?」
「え? わ、私でよかったら……」
彼のような人とデートするなんて、ドキドキ緊張しちゃいそうだ。あ、でももし亜嵐さんが私の旦那様になるなら、ふたりで会うことに慣れなくちゃいけない……?
「お互いを知るのが一番だ。後日、電話をする。おやすみ」