婚約破棄するはずが、極上CEOの赤ちゃんを身ごもりました
祖母にもボーイフレンドの話なんてしたことはなくて、和歌子さんに尋ねられびっくりした。
そもそも中学生のときにテニス部の男の子と何回か映画とファストフードを食べにいったくらいで、高校から女子校、現在の大学も女子大なので、男性とはまったく関わりのない生活を送っている。
「大学生活は楽しいです。のんびりした校風で……ボーイフレンドはいません」
「まあ! そうなのね。よかったわ!」
和歌子さんの喜ぶ姿になぜ?と不思議に思ったが、疑問を口にするほどのことでもなく、最後のケーキを口に運んだ。
「一葉ちゃん、政美ちゃんと一緒のお写真を撮っていいかしら?」
「それなら私がおばあ様とおばあちゃんの写真を撮ります」
祖母の写真が欲しいのだろう。それならふたりの写真を私が撮ろうと提案したが、おばあ様は笑顔で首を左右に振った。
「かわいい一葉ちゃんのお写真が欲しいのよ。いいでしょう? はい。政美ちゃんに少し寄ってね」
おばあ様はスマホを手にして構える。
「ほら、一葉。もっと寄って」
祖母にまで言われてしまい、私は体を近づけスマホに向かって微笑んだ。
「いいわぁ。私にも孫娘がいるんですけどね、パリに住んでいるのよ。でも近いうちこっちに遊び来るから、そのときは一葉ちゃんがお暇だったら東京を案内してほしいと思っているの」
「私でよければ。それほど都内を知っているわけじゃないんですが、浅草やお台場、地元の神楽坂ならご案内できます」
「ありがとう。うれしいわ。孫は大学生で二十一歳なの。一葉ちゃんは十八歳だったわよね? 年も近いから仲よくなってほしいわ」
おばあ様の私への好意に困惑したが、私もお友達になれるのならと「来日する際にはご連絡ください」と口にした。
自宅に向かう電車の中、祖母を優先席に座らせて前に立った私は疑問を投げかけた。
「ねえ、おばあちゃん。和歌子おばあ様はどうして私に好意的なの? おばあちゃんの孫だから当然と言ったら、そんなものなのかなと思うんだけど……」
「こっちに知り合いも少ないし、孫のような若いお友達が欲しかったんだよ。和歌子ちゃんは海外で長く生活しているからいろいろなことを知ってるから、一葉も刺激になるはずだよ」
そもそも中学生のときにテニス部の男の子と何回か映画とファストフードを食べにいったくらいで、高校から女子校、現在の大学も女子大なので、男性とはまったく関わりのない生活を送っている。
「大学生活は楽しいです。のんびりした校風で……ボーイフレンドはいません」
「まあ! そうなのね。よかったわ!」
和歌子さんの喜ぶ姿になぜ?と不思議に思ったが、疑問を口にするほどのことでもなく、最後のケーキを口に運んだ。
「一葉ちゃん、政美ちゃんと一緒のお写真を撮っていいかしら?」
「それなら私がおばあ様とおばあちゃんの写真を撮ります」
祖母の写真が欲しいのだろう。それならふたりの写真を私が撮ろうと提案したが、おばあ様は笑顔で首を左右に振った。
「かわいい一葉ちゃんのお写真が欲しいのよ。いいでしょう? はい。政美ちゃんに少し寄ってね」
おばあ様はスマホを手にして構える。
「ほら、一葉。もっと寄って」
祖母にまで言われてしまい、私は体を近づけスマホに向かって微笑んだ。
「いいわぁ。私にも孫娘がいるんですけどね、パリに住んでいるのよ。でも近いうちこっちに遊び来るから、そのときは一葉ちゃんがお暇だったら東京を案内してほしいと思っているの」
「私でよければ。それほど都内を知っているわけじゃないんですが、浅草やお台場、地元の神楽坂ならご案内できます」
「ありがとう。うれしいわ。孫は大学生で二十一歳なの。一葉ちゃんは十八歳だったわよね? 年も近いから仲よくなってほしいわ」
おばあ様の私への好意に困惑したが、私もお友達になれるのならと「来日する際にはご連絡ください」と口にした。
自宅に向かう電車の中、祖母を優先席に座らせて前に立った私は疑問を投げかけた。
「ねえ、おばあちゃん。和歌子おばあ様はどうして私に好意的なの? おばあちゃんの孫だから当然と言ったら、そんなものなのかなと思うんだけど……」
「こっちに知り合いも少ないし、孫のような若いお友達が欲しかったんだよ。和歌子ちゃんは海外で長く生活しているからいろいろなことを知ってるから、一葉も刺激になるはずだよ」