わがままシュガー


その爆弾発言でさらに涙まで出して笑い出す鞠。

この空間こそがそう、シュール。



私はまたひとつ、知らない世界を知ったのだ。

今日は一段と騒がしい日だなと、私はリンゴジュースを口に含む。



「下見せろとかみどりんえっち!!?」

「アンタが変に隠してるのが問題なんだから、見れば一瞬で済む話じゃない」

「だからって極論すぎ!!」

「あはははははははははははははははっひーまじむり、さとちんもみどりんもおかしーっ」



この状況を一番楽しんでいるらしい鞠だけど、どうやら佐藤が男だからといって拒絶するわけでもなく……むしろネタとして楽しんでいる様子でよかった。

ほんとにこれはよかったのか?

まぁ、緑も鞠も、変に態度が変わったりもしていないようで、良かった。



「ていうか待って、これまでプールの誘い断って来てたのってまさかそのせい?」

「ぴんぽーん!さすがに更衣室は入れないからねぇー」

「その顔でギャル口調やめい」

「やめてさとちんマリ笑い死んじゃうーっひーっ」

「マリモはいい加減落ち着きなさいよ」



ずずっと飲んでいたリンゴジュースが終わってしまうと、私はそのパックをガーデンテーブルにカコンと置いた。
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