それが私たちの。


「…ごめん」



ほら、また謝る。



「謝んないでよ」

「でも、おまえが泣いてんのって…」

「そうだよ!シュンのせいだよっ…」



シュンが優しいのは、悪いことじゃない。それはわかってるけど、嫌なんだよ。

優しくするならあたしだけにして。期待させたらそれに応えて。

全部、あたしのわがまま。



「ごめん、シュン。違うとこでサボって」

「のぞみ…?」

「お願い。ひとりにして」



シュンはしばらく心配そうにあたしの様子をうかがってたけど、それ以上何も言わないあたしを見てゆっくり立ち上がった。



「…落ち着いたら、メールして」



シュンはそれだけ言って、階段を降りていった。

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