獅子組と私
「椎那さん、俺達のことも頼ってください!」
「キングの大切な人の為なら、俺達何でもします!」
「丈治くん、永悟くんもありがとう!」

「いえ…///」
椎那の微笑みに、丈治と永悟は顔を赤くした。

「え?二人共、顔が赤━━━━」
その瞬間、グッと引き寄せられた。
「丈治、永悟。
立場、わかってるよね?」
飛鳥が椎那を抱き締め、丈治と永悟を鋭く睨んだ。

「は、はい!すんませんっ!」

「飛鳥…く…苦し……」
飛鳥に抱き締められると、顔が埋まる椎那。
モゴモゴさせながら訴えた。

「椎那も!ダメだよ!あんまり、僕以外の男を惚れさせないで?」
「え?え?惚れ……?
そんなわけないよ!」
飛鳥を見上げ、不思議そうに言った椎那だった。

「椎那がわかってないだけだよ」
「え?そ、そうかな?」

それから、パーティーがお開きになり部屋に戻った飛鳥と椎那。
ベットで抱き合っていた。

「ねぇ…椎那、もう一回しよ?」
一度果てて、ぐったりしている椎那に求める飛鳥。
「んんっ━━━!!飛鳥……く…」
「椎那…椎那……可愛い…大好き…」
「飛鳥く…もう……」
ブルッとして、椎那の目がトロンとなる。

「可愛い…椎那」
目元にキスをした飛鳥。
「あ、すかく…」
「ん?」
「もう…だめ……」
「でも…もう一回したい……」
「もう、無理…な…の」
「やだ…したい!
椎那のこと好きすぎて、止まんないの…!」
頬や口唇にキスをする飛鳥。

「でももう…身体が……」
「言ったよね?本気で嫌がらないと、僕は止まらないって……!」
飛鳥の口唇が、チュッ!チュッ!と身体に落ちてくる。

椎那が逃げようとして、身体をよじった。
すると今度は、背中に口唇が落ちてくる。

「んぁっ…!」
「フフ…もしかして椎那、逃げてるつもりなの?
可愛い~!」
笑いながら、背中をキスで責める飛鳥。

飛鳥はぞくぞくしていた。
とにかく可愛くてしかたがない。
椎那のことが愛しくて、自分が落ちていくのがわかるのだ。
飛鳥は貪るように、愛し尽くした。

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