獅子組と私
「え?」
「し、た、ぎ!下着もだよ!」
「へ!!?し、下着!?」

「お洒落は、下着から始まるのよ!」
琴子がそう言って、ウインクした。

「お!名言が出たー(笑)」
清美が笑いながら言ったのだった。


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「ど、どうかな?」
購入して、その場で着替えた椎那。

「「可愛いーーー!!!」」
清美と琴子が声を揃えて言った。

「ほんと?ありがとう!
あ、でも……」
「ん?」
「し、下着が…琴子ちゃんって、あんなエッチなの着てるの?」
「いつもってわけじゃないよ?でも、勝負下着くらい持ってなきゃ!」
「でも飛鳥くん、退かないかな?」
「大丈夫!男受け抜群の下着だから!」
「自信持って!!」

「うん!そうだよね!二人が一生懸命選んでくれたんだもん!」
三人は大きく頷き合い、言ったのだった。

「じゃあ、大学行こ!」

三人は、飛鳥達のいる大学に向かった。

大学に向かっている途中。
「君達、可愛いね~俺等と遊ばない?」
「え?あ、あの…」
「遊ばない!」
「椎那、行くよ!」
「う、うん」
清美と琴子が、スタスタと歩いていき慌てて椎那もついていく。

「待てよ!!」
「え?ちょっ…離してください!!」
男に手を掴まれる椎那。

「離しなさいよ!」
「あ?」
「いいじゃん!遊ぼうよぉ!」

「いいの?」
「は?」
「この子、キングの女だよ!」
清美がそう言って椎那の髪の毛を一束取り、右耳を見せた。
「ゲッ…!!ま、マジかよ…!?」
「す、すんません!!」
バッと手を離した男。
慌てて去っていったのだった。

「情けなっ!!」
琴子が言って、去っていく男達を睨みつけた。

「二人は、強いね……」
「そんなことないよ。椎那は、もっと自信持ちなよ!」
「ピアス!見せて、一喝すればいいんだよ?」
「でも……なんか、飛鳥くんを利用してるみたいで……
それに、私の方が10歳も年上だし」

「“利用”じゃなくて“頼る”ってことよ!
それに、彼氏に頼ることに年上とか年下とか関係ないよ!」
「その為にキングは、そのピアスさせてるんだろうし!」

「“頼る”か……」
「「そうよ!」」
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