獅子組と私

｢あー、確かに！｣
｢私の手なら、いけるよ｣
｢え？椎那、自分で！？｣
｢だって、揉んだら大きくなるって聞いたから｣
｢だからって！｣
｢椎那、欲求不満なの？｣
琴子が、苦笑いをする。

｢ま、まさか！だって、ガッカリさせたくないし…｣
｢別にそうゆうのは関係ないと思うわよ？｣
｢そうかな？｣
｢じゃあ、キングの身体が理想と違ったら、椎那は抱かれたくないの？｣
｢関係ないよ｣
｢でしょ？同じだよ！｣
清美と琴子が、慰めるように微笑んだ。

｢てか、あんた達何の話してんの(笑)？｣
花江が更にお菓子の封を開けながら言った。

｢あ、そうですよね…(笑)｣
｢フフ…確かに！｣
｢とにかく！重要なのは、愛情の有無だってことよ！｣
琴子が綺麗に、話をまとめたのだった。

花江が去っていって、しばらくすると大きな人集りがゆっくり門に向かってきた。

｢キャー！キング様～！｣
｢道彦様～｣
｢滉二様、素敵～｣
｢一朗様～こっち見て！｣
アイドルのように、人気者の四人。

沢山の女子大生に囲まれていた。
しかし四人は特に何の感情もなく、人集りを縫うように足を進めていた。

｢悪いけど、彼女に一刻も早く会いたいんだ！退いてよ！｣
｢そうそう！俺も、清美に会う予定だし！｣
｢俺は、椎那ちゃんに早く会いたいなぁ｣
｢俺も！！確か、琴子も一緒に三人で女子会だろ？｣


｢フフ…人気者だね！みんな！｣
｢椎那、そんな泣きそうな表情(かお)で笑わないの！｣
清美が、椎那の頭をポンポンと撫でた。
｢ほら、行きな！キングんとこ！｣
琴子が、軽く椎那の背中を押す。

｢｢自信持って！｣｣

｢う、うん！頑張る！｣
椎那はゆっくり、飛鳥達の元に足を進めた。

そして、バックをギュッと握りしめ深呼吸した。

｢………あ、あの…
…………ふぅー、あ！飛鳥くん！！！｣
思いの外、大きな声が出た椎那。

女子大生達が、バッと椎那の方を向いた。