獅子組と私
「改めて、僕の最愛の恋人の伊瀬 椎那。よろしくね!」
「皆さん、初めまして!伊瀬 椎那です」

「椎那さん、さっきはすんませんでした!」
迫谷が、必死で頭を下げる。

「迫谷さん!いいんですよ!びっくりしますよね?
知らない女がいたりしたら…!
頭を上げてください!!」
「………椎那さん、優しいんすね…!」
「え?そ、そうですか////?」
顔を上げた迫谷が、微笑んで言った。

それから、楽しく酒と食事が進んでいく。

(こんなに大勢で、食事なんて初めて!
楽しいなぁ~!!幸せ者だなぁ、私。
…………それにしても獅子組って、レベル高いよなぁ。みんな、それぞれカッコいい…)
椎那は、バー内を見渡しそんなことを考えていた。

「椎那、楽しい?」
「え?」
「ニコニコしてる。可愛い~!」

「うん、楽しいよ!こんな楽しいの初めてだから!
私ね、ずっと一人で生きていくって思ってたの。
もちろん恋人がいたこともあるけど、こんな感じじゃなかったし。
とりあえず仕事して、生きていければそれでいいって。でも、飛鳥くんに出逢って友達も、仲間も……
それに、一番大切な恋人もできた!
だから、幸せ!!飛鳥くん、ありがとう!!」
椎那が飛鳥を見上げ、微笑み言った。

「━━━━/////
ほんっと、狡いなぁ…////椎那はそうやってまた、僕の心を奪ってくんだから!」
隣に座っている飛鳥が、椎那の顔を覗き込んだ。

「……///それは、飛鳥くんの方だよ……/////」
思わず、俯いた。

「椎那ー!!お酒のおかわりは?」
清美が声をかけてきた。
「え?あ、私はもう…お水で……」
「飲まないの?」
「うん、あんま飲むと、寝ちゃうから!」
「キングがいるからいいじゃん!」
「うん!寝ちゃったら、抱っこしてあげるよ?」

「ううん。また“あんなこと”になったら、嫌だから!!飛鳥くんに、嫌われるようなことにはなりたくない!もう…二度と…あんなのは……」

「「あんなこと?」」
飛鳥と清美が、両側から顔を覗き込み聞いてくる。

「内緒!!お手洗いに行ってくるね!」
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