獅子組と私
椎那も近くのトイレで着替え外に出ると、飛鳥は壁に寄りかかり煙草を吸っていた。
ほんとにカッコいい人だ。
何をしてても様になる。
通り過ぎていく人達が、飛鳥を見て“カッコいい!”“獅子組のキングだぁ”と口々に言っている。
「ねぇ、声かけちゃう?」
「そうだね。今一人みたいだし!」
椎那が飛鳥に見惚れている間に、逆ナンされようとしている。
椎那は慌てて飛鳥の方に向かった。
「すみません!獅子組のキン━━━━━」
「飛鳥くん!お待たせ!!」
女性達の声かけに被せるように、飛鳥に呼びかけた椎那。
「椎那!遅いよ!」
「うん、ごめんね」
「ううん。それよりも、可愛い~
僕とお揃い!!」
「うん、お揃い!」
微笑み合う二人。
手を繋ぎ、ゆっくり歩き出した。
「飛鳥くん」
「ん?」
「飛鳥くんは、どうしてそんな優しいの?」
「え?」
「どうしてって、言われてもなぁ~
椎那には、常に優しくて穏やかでいたいとは思ってるよ!椎那のお願いは、できる限り聞きたいし。
その代わり椎那も、僕のお願いできる限り聞いて?」
「うん…」
「今日ね…」
「ん?」
「レストランに、その……」
「何?」
「元彼が来たの…」
「━━━━━━は?」
「彼ね……女たらしで、浮気なんてしょっちゅうだった。傍にいたい、お揃いが欲しい、会いたい、声が聞きたい、私を見て欲しい……そんな感情はウザいって言われて、私は彼にとっての、ただの都合のいい飾りだった。
飛鳥くんみたいに、ずっと見守ってくれてて、お揃いを“嬉しい”って喜んでくれて、抱き締めてくれて、優しく包んでくれて………それから、それから……」
「椎那?」
「飛鳥くんに出逢うまで、私の周りはそんな人ばかりだった。友達と思ってた人にも、騙されたし……
私はただ、笑っていたいの。
今日みたいに…一緒に服選んだり、お揃いだねって笑ったり、一緒に食事して美味しいねって言ったり……そうゆう、普通のこと」
「椎那…」
「あ、ごめんね!話が脱線しちゃった…!要は、飛鳥くんに出逢えて良かったって言いたかったの!」
ほんとにカッコいい人だ。
何をしてても様になる。
通り過ぎていく人達が、飛鳥を見て“カッコいい!”“獅子組のキングだぁ”と口々に言っている。
「ねぇ、声かけちゃう?」
「そうだね。今一人みたいだし!」
椎那が飛鳥に見惚れている間に、逆ナンされようとしている。
椎那は慌てて飛鳥の方に向かった。
「すみません!獅子組のキン━━━━━」
「飛鳥くん!お待たせ!!」
女性達の声かけに被せるように、飛鳥に呼びかけた椎那。
「椎那!遅いよ!」
「うん、ごめんね」
「ううん。それよりも、可愛い~
僕とお揃い!!」
「うん、お揃い!」
微笑み合う二人。
手を繋ぎ、ゆっくり歩き出した。
「飛鳥くん」
「ん?」
「飛鳥くんは、どうしてそんな優しいの?」
「え?」
「どうしてって、言われてもなぁ~
椎那には、常に優しくて穏やかでいたいとは思ってるよ!椎那のお願いは、できる限り聞きたいし。
その代わり椎那も、僕のお願いできる限り聞いて?」
「うん…」
「今日ね…」
「ん?」
「レストランに、その……」
「何?」
「元彼が来たの…」
「━━━━━━は?」
「彼ね……女たらしで、浮気なんてしょっちゅうだった。傍にいたい、お揃いが欲しい、会いたい、声が聞きたい、私を見て欲しい……そんな感情はウザいって言われて、私は彼にとっての、ただの都合のいい飾りだった。
飛鳥くんみたいに、ずっと見守ってくれてて、お揃いを“嬉しい”って喜んでくれて、抱き締めてくれて、優しく包んでくれて………それから、それから……」
「椎那?」
「飛鳥くんに出逢うまで、私の周りはそんな人ばかりだった。友達と思ってた人にも、騙されたし……
私はただ、笑っていたいの。
今日みたいに…一緒に服選んだり、お揃いだねって笑ったり、一緒に食事して美味しいねって言ったり……そうゆう、普通のこと」
「椎那…」
「あ、ごめんね!話が脱線しちゃった…!要は、飛鳥くんに出逢えて良かったって言いたかったの!」