獅子組と私
卓志「は?」

飛鳥「だってぇ!椎那に明らかに嫌われてるのに、それでもここに来たりして……ウザいじゃん!」
道彦「こいつ、ストーカーなんじゃね?」
滉二「あー、ぽいね!最悪だね……」
一朗「早く消えろよ、ストーカー野郎!」

卓志「なっ…////!!?
お前等…言わせておけば…!!!」
思わず、殴りつけようとする卓志。

パシッ━━━━━━!!!!
それを軽く、片手で受け止めた飛鳥。

飛鳥「何?やるの?この僕と」

卓志「お前……」
卓志は高校の時、ボクシングを習っていた。
なので、力はそれなりに自信を持っていた。

卓志は、初めての経験だった。
一般の人間に、こんなに軽々と拳を受け止められたのは。

道彦「ストーカー!やるなら、外でやれよ?」
滉二「そうだよ!ここは、椎那ちゃんの仕事の邪魔だから」
一朗「飛鳥、手加減してやれよ!
“一応”椎那ちゃんの元彼なんだから」

飛鳥「はぁーい!!
行こ?外に。僕とやりあいたいんでしょ?」


店の裏に周り、向かい合う飛鳥と卓志。

飛鳥「さぁ、どこからでもどうぞ?ストーカー野郎」
飛鳥は微笑み、両手を広げて言った。

卓志「いいのかよ?俺、学生の時ボクシングやってて、今でもトレーニングかかしてねぇんだけど?」
手をコキッ!コキッ!と鳴らして、飛鳥を見据える卓志。
飛鳥「うん!いいよ!しばらく受け身でいてあげるからさ、本気できてよ!」

卓志「じゃあ……遠慮なく!」
ファイティングポーズをとる、卓志。
飛鳥に殴りかかった。

しかし━━━━━━
なかなか、飛鳥に当たらない。

飛鳥「ほらっ!本気できてよ!全然じゃん!」
サラッとかわしていく飛鳥。
しかもずっと笑顔で、遊んでいるようだ。

卓志「はぁはぁ…」
弄ばれている卓志。
息切れをしている。

飛鳥「えーーー!もう終わり~?
つまんなーい!!
早く僕をひれ伏させないと、君が殺られるんだよ?
頑張んなきゃ!!
言っておくけど、僕は一発で君をひれ伏すことできるよ!」
卓志「はぁはぁ…お前…何、者……?」

飛鳥「僕は、椎那の恋人」
卓志「は?チゲーよ!そんなこと聞いてんじゃなくて!くそがぁぁぁーーーー!!!」

卓志は力を振り絞って、飛鳥に殴りかかった。
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