獅子組と私
パシッ━━━━━━!!!!!
卓志「は………?!」

飛鳥「君、自分を過信しすぎ!」
卓志「……ってぇ…」
拳を受け止め、握り潰す飛鳥。

飛鳥「世の中にはね、上には上がいるんだよ?
容姿も……」
卓志「いてぇ…!!!離せ……」
飛鳥「力も……」
卓志「頼む!手が……!!」

飛鳥「僕の大切な椎那を傷つけた代償……」

卓志「たの、む……」

飛鳥「……払ってね?元彼さん?」

卓志「うがぁぁぁーーー!!!」
それ以降は、ぼろぼろになるまで飛鳥になぶられた卓志だった。

飛鳥「あーあ、綺麗な顔がぼろぼろだねー」
卓志「おま、えは…何、者…?」
飛鳥「獅子組のキングだよ、僕」
卓志「う、そ…だろ…?」

飛鳥「ほんとだよ!
警告しておくね!
“今後一切、僕の椎那の前に現れない”
わかった?」

卓志「なん、で……椎那が…キングなんかと……」
飛鳥「それ程椎那が、いい女だからだよ!
僕ね、君に一つだけ感謝してるんだぁ!」

卓志「は?」
飛鳥「だってぇ!君が椎那を振ってくれたおかげで僕は椎那と付き合えて、しかも!椎那の初めての男になれたから!ありがとね!」

そう言って、その場を去っていく飛鳥だった。

椎那「飛鳥くん!」
飛鳥「ただいま!」
椎那「卓志くんと何をしてたの?」
飛鳥「んー?」
椎那「道彦くん達に聞いても、教えてくれなくて」
飛鳥「椎那の前に現れないでって、お願いしただけだよ!」
椎那「ほんとに?」
飛鳥「うん!信じて!」

椎那「うん!わかった!
もうすぐ終わるから、待っててね!」
飛鳥「うん!わかったぁ~!」

この穏やかで甘い笑顔の中に、恐ろしい飛鳥が隠されている。
まだそれを、椎那は知らない━━━━━━━
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