オオカミくんの飼い主は、私!?
夏樹は、眠れない夜にも考えていた。
(如月くんの笑顔は、笑顔じゃなかったな.......。)
コンコンッと窓が音を立てる。
(....え。.......ゆう、れい?)
夏樹は、ソッと窓を開ける。
目の前に、如月がいた。
夏樹の思考は、一時停止して、スッと窓を閉めようとしたら、如月が力ずくでこじ開けた。
「...な、なんですか?」(小声)
「明日、世話になるから...先にお礼しに来た。」
「え?.....どういうことですか.....?」(小声)
「後、今日はごめん。.....じゃ、それだけ」
窓を閉めて、カーテンを閉めた如月。
「ちょっと....待って!」(小声)
窓を閉めて、月明かりに照らされる。
あの時感じたトキメキというのだろうか、恋というものは、これほど人を惑わせるものなのか、考えていくうちに夏樹は、眠りについた。
翌朝は、いつも通りの時間に起きた。
体調は、優れなかったが無理して、朝の食卓についた。
母が、朝からなんだかテンションが高い。
「夏樹、今日は、早く帰って来てね〜。」
「なんで?」
母には聞こえなかったのか、母は、鼻歌を歌いながら洗濯物を干しに行った。
靴を履いて、鞄を持った。
「行ってきます。」
ドアを開けて学校に行く。
ベランダから母が、「行ってらっしゃい。」と、笑顔で言うもんだから朝の疲れは、なんだか少し取れた気がする。
「.....おはよ。」
後ろから声がしたから振り向くと、如月くんが居た。夏樹は、驚いて一時停止した。

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