強引でロマンチストなホテル王に溺愛されました。
でも、腕の力を弱めケントの右手が頬を撫でる。
視線が合い、見たことのないほど真剣な目とかち合う。
「依子……俺は、お前が好きなんだ」
「っ!?」
言葉が出てこない。
聞き間違いじゃなかった。
確かに言ってくれた。
私がケントの口から聞きたかった“好き”という言葉を。
「今までちゃんと伝えていなくてすまなかった。……その、自分でも言っているものだと思い込んでいたんだ」
重ねて謝罪するケントに、私も慌てて謝る。
「私こそごめんなさい。ちゃんと、聞くべきだったのに。怖くて、聞けなくて、結果あなたから離れようとしてしまった」
ごめんなさい、ともう一度謝罪の言葉を紡ぐ。
「依子……」
「でもその、本当に私で良いの? 私、あなたのウェヌスになれるとは思えないんだけど……」
ケントは私が聞きたかった言葉を言ってくれた。
私が彼の隣に自信を持っていられる言葉を。
でも、それでも私はケントが望んでいた女神になれるとは思えなかった。
目の色髪の色は仕方がないとしても、あの絵画のように神秘的でも官能的でもない。
体つきだって絵画と比べると貧相で、容姿だって美しいとは言えない。
好きだと言ってもらえて嬉しいけれど、彼が望んでいた女神にはなれないと思う。
視線が合い、見たことのないほど真剣な目とかち合う。
「依子……俺は、お前が好きなんだ」
「っ!?」
言葉が出てこない。
聞き間違いじゃなかった。
確かに言ってくれた。
私がケントの口から聞きたかった“好き”という言葉を。
「今までちゃんと伝えていなくてすまなかった。……その、自分でも言っているものだと思い込んでいたんだ」
重ねて謝罪するケントに、私も慌てて謝る。
「私こそごめんなさい。ちゃんと、聞くべきだったのに。怖くて、聞けなくて、結果あなたから離れようとしてしまった」
ごめんなさい、ともう一度謝罪の言葉を紡ぐ。
「依子……」
「でもその、本当に私で良いの? 私、あなたのウェヌスになれるとは思えないんだけど……」
ケントは私が聞きたかった言葉を言ってくれた。
私が彼の隣に自信を持っていられる言葉を。
でも、それでも私はケントが望んでいた女神になれるとは思えなかった。
目の色髪の色は仕方がないとしても、あの絵画のように神秘的でも官能的でもない。
体つきだって絵画と比べると貧相で、容姿だって美しいとは言えない。
好きだと言ってもらえて嬉しいけれど、彼が望んでいた女神にはなれないと思う。