光の向こうへ
校舎の中は、いつもより騒がしく新学期の訪れを喜んでいるようだ。
先生たちが、必死で磨き上げたであろう新品同様の床を容赦なく汚していく。でも、床は汚されていることを喜んでいるのかもしれない。床が汚れることは、生徒たちが学校にきた証である。
以前太陽が、「床の汚れは、勲章だ!」なんて変なことを言っていたがあながち間違いでもないかもしれない。
まあ、綺麗に越したことはないとは思うけど。

日の光があまり当たらない、階段は少し薄暗く不思議な雰囲気がある。
異世界に通じているような不思議な雰囲気。当然、登った先は校舎の中で異世界なんてものではないけど、この空間を登るとなんだかワクワクする。
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