神、恋に落ちる
「よく、わかりません。
ただ……////」
「ただ?」
「もっと、命さんのこと知りたいです」
「そっか。
嬉しいな、もっともっと俺に興味もってよ!
他のこと、考えられなくなるくらいに……!」

命の顔が近づいてくる。
「命さ…」
「白羽…キスしたい……」
「だ、だめ……」
「フフ…可愛い声……いいよって、聞こえた……」

口唇が重なった━━━━━

「ンンン……ふぁ…んぅ……」
命は、初めての感触に酔っていた。
とにかく気持ち良くて、口唇を離したくないのだ。

白羽が、軽い酸欠状態になり命のジャケットを握りしめた。
そして意識が薄れていく。

漸く口唇を離すと、白羽がフッ…とふらつき倒れてきた。
それを抱き止め、そのまま抱き締めた。
「ごめんね。白羽の口唇、気持ち良過ぎ!」
「はぁはぁ…」
息を整えようとする白羽の背中を、ゆっくりさすった命だった。


寿司が運ばれてきて、軽く日本酒を飲みながら食べる白羽。
「ん…美味しい……!」
「フフ…良かったぁ!」
命は、日本酒を飲みながらただひたすら、白羽を見つめていた。

「………命さんは食べないんですか?」
「んー、白羽を見てたいってゆうか、目を反らしたくないってゆうか……!」
「……////恥ずかしいです…////」
「可愛いなぁ!」

「あの…お話聞いてくれますか?」
「うん、そうだったね。ゆっくりでいいからね!」

「はい……
私、今朝突然恋人に振られたんです」
「そう…だから今日、目が真っ赤だったんだね」
「はい。でも命さんと色々話をしてる内に、いつの間にか忘れちゃってて……私、彼のことほんとは好きじゃなかったのでしょうか?
そんなこと考えてたら……命さんに失礼なんじゃないかって思って……」
「え?」
「命さんのこと、頭から離れません。
自分でもびっくりしてるんですが、命さんのことを思うとドキドキしてもっと一緒にいたいって思うんです。でも…振られて一日も経ってないのに、次の男の人と恋人になるなんて……最低ですよね……
そんな私が、命さんのような素敵な人につり合うわけないんです。そうでなくても、差が大過ぎて恐縮するくらいなのに………
見た目も全然つり合ってないし、私はただのコンビニ店員だし……」

「え?待って!」
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