神、恋に落ちる
「え……?」
「天使ちゃん…」
命は無意識に、その店員の頬に触れた。

「や…やめて…くださ…////」
店員は、顔や耳まで真っ赤にして言う。

「え?あ、ご、ごめんね!!ごめん!!
つい、天使ちゃんと重なって……」
「い、いえ…////
あ、5500円です」
煙草を差し出しながら言う、店員。

「ありがと!えーと、南城さん」
南城のつけていた名札をみて、命も微笑み言った。

「……/////」
整った容姿の命。
南城は、思わず顔を赤くする。

「じゃあね!南城さん!」
手を振り、去っていった命だった。

マンションに帰りつくと、黒崎が平謝りで駆け寄ってくる。
「神、申し訳ありません!明日の準備で少し出てました!」
「ん。もういいよ」
「え……!?ど、どうかされたのですか?」
「は?」

「いや、いつもなら……
【は?クロ!お前、クビになりたいの?
お前も知ってるよな?俺の場合の“クビ”がどんな意味を持つか……!
その首、切り落とすよ!】
………って、おっしゃいますよね…?」

「あー、そうだね。
でも運が良かったよ、クロ。
今とーっても、気分がいいの!!
天使ちゃん以来の、可愛い子を見つけたから!
あ!スマホ、壊れちゃったから新しいのを用意して?」
「は、はい!かしこまりました!」

そのまま命は、とても気分良くベットルームに戻り心地いい眠りについた。

次の日の朝一番に命は、下のコンビニに向かい南城に会いに行った。
南城はいなくて、レジにいた店員に聞く。
「ねぇ、南城さんはいつ来るの?」
「は?」
突然そんなことを言われて、怪訝そうな顔をする店員。

「早く教えて?彼女は、いつ来るの?」
「あの、お客さんは南城さんとどんな関係なんですか?」
「は?なんで、お前にそんなことを言わなきゃならないの?」
少しずつだが、機嫌が悪くなっていく命。

「ですが!そんな突然……」

「恋人!」
「は?」

「だから!恋人だよ!」
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