神、恋に落ちる
そして会議が始まった。
今日の会議は、かなりピリピリしている。
いつも緊張感はあるが、今日はそれにも増して空気が重い。
それもそのはず、命の機嫌がとても悪いからだ。
煙草を咥え、腕を組んで威圧感を出している。
「━━━━━ということだ。
質問ある奴、いる?」
「ありません」
「じゃあ、大丈夫だな!命からは?なんかねぇの?」
「ない。クラブのことは一徹に任せるっていつも言ってるでしょ?」
「ん」
「クロ!」
「はい」
「白羽を呼んできて!大至急!」
「それなら、ドア前で待ってますよ」
「え!?ほんと!?
早く、中入るように言ってよ!」
途端に命が雰囲気が甘くなり、柔らかくなった。
つい先程までの態度が、嘘のように━━━━━
会場内にいるオーナー達が驚愕している。
「失礼します。あ、命さん!」
「白羽!!おいで!」
「はい」
少し足早に命の方に向かう白羽。
命は白羽が来ると、すぐに抱き締めた。
「はぁ…会いたかったぁ…白羽、好き、好き、好き、大好き……!」
「んー苦しいし、恥ずかしい…です/////」
モゴモゴしながら、顔を上げて命を見上げ言った白羽。
「はぁ…可愛い……ほんと、可愛い……」
「命さん」
「ん?なぁに?」
「皆さんに挨拶したいんですが……」
「は?なんで?」
機嫌が悪くなる、命。
「え……」
「まさか、気に入った男でもいた?」
「は?ど、どうしてそうなるんですか?
命さんのお仕事のお仲間さんですよね?
だから妻として挨拶したいと思っただけです!」
「必要ない」
「え……」
「必要ないよ。やめてよ、嫉妬でおかしくなる。
てか、もう…おかしくなってるけど……
白羽、余計なこと言うなら塞ぐよ?この可愛い口。
今、ここで!」
【私、嬉しいの!】
不意に白羽の頭に、由那と会話が甦った。
由那は一徹と出逢う前、会社内で不倫をしていた。
結局相手に騙されていて、全てに絶望していた由那が一徹に出逢い、一人ぼっちだった由那が重く深い愛で包まれている。
普通なら逃げ出したくなる、支配。
でも由那は“嬉しい”と言う。
【ずっと一人だったから………
こんな異常な愛情表現がとても嬉しいの。
私は愛されてる、一人じゃないと思えるから。
だから、私はね……一徹が望むなら、何でもする!】
白羽は、背伸びをして命の口唇に押しつけるように自分の口唇を重ねた。
今日の会議は、かなりピリピリしている。
いつも緊張感はあるが、今日はそれにも増して空気が重い。
それもそのはず、命の機嫌がとても悪いからだ。
煙草を咥え、腕を組んで威圧感を出している。
「━━━━━ということだ。
質問ある奴、いる?」
「ありません」
「じゃあ、大丈夫だな!命からは?なんかねぇの?」
「ない。クラブのことは一徹に任せるっていつも言ってるでしょ?」
「ん」
「クロ!」
「はい」
「白羽を呼んできて!大至急!」
「それなら、ドア前で待ってますよ」
「え!?ほんと!?
早く、中入るように言ってよ!」
途端に命が雰囲気が甘くなり、柔らかくなった。
つい先程までの態度が、嘘のように━━━━━
会場内にいるオーナー達が驚愕している。
「失礼します。あ、命さん!」
「白羽!!おいで!」
「はい」
少し足早に命の方に向かう白羽。
命は白羽が来ると、すぐに抱き締めた。
「はぁ…会いたかったぁ…白羽、好き、好き、好き、大好き……!」
「んー苦しいし、恥ずかしい…です/////」
モゴモゴしながら、顔を上げて命を見上げ言った白羽。
「はぁ…可愛い……ほんと、可愛い……」
「命さん」
「ん?なぁに?」
「皆さんに挨拶したいんですが……」
「は?なんで?」
機嫌が悪くなる、命。
「え……」
「まさか、気に入った男でもいた?」
「は?ど、どうしてそうなるんですか?
命さんのお仕事のお仲間さんですよね?
だから妻として挨拶したいと思っただけです!」
「必要ない」
「え……」
「必要ないよ。やめてよ、嫉妬でおかしくなる。
てか、もう…おかしくなってるけど……
白羽、余計なこと言うなら塞ぐよ?この可愛い口。
今、ここで!」
【私、嬉しいの!】
不意に白羽の頭に、由那と会話が甦った。
由那は一徹と出逢う前、会社内で不倫をしていた。
結局相手に騙されていて、全てに絶望していた由那が一徹に出逢い、一人ぼっちだった由那が重く深い愛で包まれている。
普通なら逃げ出したくなる、支配。
でも由那は“嬉しい”と言う。
【ずっと一人だったから………
こんな異常な愛情表現がとても嬉しいの。
私は愛されてる、一人じゃないと思えるから。
だから、私はね……一徹が望むなら、何でもする!】
白羽は、背伸びをして命の口唇に押しつけるように自分の口唇を重ねた。