神、恋に落ちる
「か、神……」
命の言葉にならない恐ろしい雰囲気に、三吉は後ずさる。

「お前…俺の世界のルール、忘れた?」
命が、少しずつ三吉に近づく。
「やめてくれ……!」

「俺の世界のルール、もう一度教えなきゃな?」

「た、助けて…くれ……!」

「身をもって知れ!」

「た、頼む!!
━━━━━━━━━!!!!?
ぎゃぁぁぁぁーーーー!!!」

命によって、ぼろぼろになぶるように殴られる三吉。


一徹は由那を抱き締め、命の残忍な行為を見せないようにする。
「白羽、お前も見るな!
こっちに来い!」

「一徹…さ……命さんは、人ではないんですか…?
これは、夢…?」
「白━━━━━」
白羽はその場で、パタンと倒れた。

「命!!」
「あ?」
「もう、それ以上はやめろ!白羽が…!!!」
「白羽…?
━━━━━━━!!!?白羽!!?」
命が倒れている白羽を見て、慌てて駆けつけた。

その後黒崎が駆けつけ、三吉の処理とレストラン側にも他言無用を伝えさせた。


帰りの車に戻っている、命達。
「命さん」
「ん?なぁに?天使ちゃん」
白羽を抱えた命に、由那が声をかける。

「白羽には、あまり見せないであげて?
あんな……残酷な…行為…」
由那が悲しそうに瞳を揺らし、命を見上げ言った。

「…………そうだね。ごめんね、天使ちゃん怖がらせて……!」
「あと、白羽は知ってるの?」
「ん?」
「その…命さんの身体の……」
「道具の事だよ」
由那が言いにくそうに濁していると、一徹がかぶせるように言った。

「あー言ってない」
「ですよね……」
「由那?」
「私も最初聞いた時、正直…退いたから……
白羽が知ったら、どうなのかなって……」

「そうだよねー
でも、風俗と変わらないよ」

「え?」
「確かに良いことだとは思ってないよ?
でも、悪いとも思わない。
だって俺は、金を払って俺の欲を処理してもらってるんだから!
天使ちゃんは、風俗を否定するの?」

「いいえ。それもお仕事だし」
「でしょ?
まぁ…白羽みたいなタイプには、理解できないんだろうから言わないけど……」

「そう…ですよね……」
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