神、恋に落ちる
それからマンションに帰りつき、白羽をベットに寝かせた命。
脛の切り傷を手当てした。

そしてベット脇に腰かけて白羽の手当てした脛を撫で、包帯の上からキスをした。

【私も最初聞いた時、正直…退いたから……
白羽が知ったら、どうなのかなって……】
由那の言葉を思い出す。

「もう少し、俺に依存させなきゃな……」
ボソッと呟いた。

白羽が離れていけば、きっと…壊れてしまうだろう。

「じぃちゃんみたいに、永遠に会えなくなる……
白羽に会えなくなるなんて、耐えられないし……」

「んん…」
命が頭を撫でていると、白羽が目を覚ました。

「白羽?」
「あ…命…さ…?
━━━━━━━━!!!?
嫌!!!」
ガバッと起き上がった白羽。
命から離れるように後ずさった。

「え………白羽、俺だよ?
み、こ、と!」
「あ…あ…」
白羽は尚も、怯えたように後ずさる。

「あれ~?おかしいなぁ…白羽の大好きな人は、誰?
……………俺だよね?
白羽には、俺“しか”いないよね?
なのにどうして、俺から逃げようとするの?」

「あ…」

「白羽まで、俺を一人にするの?」

「……命…さ…」

「俺に、心も、身体も、人生も……捧げてくれたじゃん!」

「………」

「約束もしてくれたじゃん!
俺の傍にいて、俺だけを見て、俺を受け入れるって!」

「………」

「何があっても、俺を受け入れてくれるんでしょ?」

「………」

「ほら、白羽。
何て言うんだっけ?」

「みこ、と…さ…」

「うん」

「す……」

「す?」

「怖い……」

「あれ?白羽」

「お願い…こんな…」

「もしかしてまた、俺を………」

「助けて……」


「挑発してるの━━━━?」

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