君の声色
だから今回も告白かも内心溜め息を吐いた。
「え?…あの」
俺は少しとぼけたような感じで彼女に声をかけた。
「あ、の…」
女の子は下を向いたままだった。
まだ呼吸を整えているのか?
それとも俺の顔がかっこよすぎて見れないのか?
「うおっ!?」
「めちゃ可愛いじゃん!」
「結斗、この女の子も堕としたの?」
前を歩いていた2人が俺が着いてきていないことに気づき戻ってきた。
そして女の子を見て声を上げた。
やっぱりこいつらも告白って思ってる。
俺もそう思うけど。
可愛いかはまだちゃんと見てないからわからないけど…。
「…こ、れっ!」
そう言って女の子は俺に"何か"を押し付けた。
ラブレターか?
そう思いながらも俺は彼女に押し付けられた"何か"を見て目を見開いた。
「これ…っ!!」
俺は驚きのあまり声が出てしまった。
どうして彼女が持ってるんだ?
どうして俺のだってわかった?
聞きたいことがたくさんあった。
でも彼女はすぐにどこかへ走って行ってしまった。
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