君の声色
「わ…たしにっ、声…かけない…で!」
彼女はそう言うと走って行ってしまった。
俺は彼女を追いかけることができなかった。
…そういえば。
『…こ、れっ!』
「お礼…言えなかったな」
今朝、あの時…俺はちゃんと君に「ありがとう」って言えていなかった。
俺はずっとその場で立ち尽くしていた。
すると…。
「結斗」
真が俺の名前を呼んだ。
俺はゆっくりと振り返る。
「今朝の子の情報だ」
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