詩集『言葉の花束』

黙して君は

「どうして私は生きているの」

わたしの甘えたその言葉に

あなたは答えず

静かに怒(いか)っていた

人生はいつから手元にあるのか?

そんなものは最初から

手の届く場所にはないそうだ

生きることは手に負えない代物

その意味を知った今

黙って君を見つめていたかったあの日を

赤面して思い出すんだよ
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