詩集『言葉の花束』

この花たちが目を覚ませば
きみに会える気がした

この花たちが満ちる時
きみの面影に近づける気がした

空 落ちてくる 空 蒼く蒼く

雨 ひかりのなか

消えたかったのはいつだってわたしの
方だったのに

きみは何も言わずに去ってしまった

青春の吹き出物が痛かった

その花たちが終わる時
きみとともに堕ちたかった

そのひかりがおわるとき
きみの声とともに溶けたかった

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