愛しの姫君

隣国は砂漠の多い、サハラ国だった。




馬で何日も歩いて居ると、





オアシスと街が見えてきた。




アリシア姫はキリトの腕の中で寝ながら、馬に揺られてた。





「ここは…?」




アリシア姫が目を覚ますと。





「ここは、サハラ国の街ですよぉ〜♪」





シルクが嬉しそうに言った。




ターニャが。




「ここの先で、宿にしましょ。」





と言う。




ギンが、





「よっしゃぁあ!休憩出来るぅ〜泣笑」




ふぅ…。



フェリスも少し安堵した。





そして宿へ行こうとした所、





ドドドドドドッ!!と地鳴りがしながら砂漠の砂が舞う。




!?




6人は振り向いた。




すると、サハラの盗賊が6人を取り囲む。





「こんな所に、男と女が何の用で旅してんだい?」




「しかも女達は美人揃いじゃないか?笑」




「男の方も上玉揃い…ひっひ笑」




ガラの悪い盗賊だった。




フェリスは即座にこう言った。





「私共は商人をしていて、様々な国を巡って旅をしている者でございます。」




「おぉ?そうか。じゃあ金目の物も出しな。」





「出した所で逃がしてくれる訳じゃないでしょーが!」





ターニャがそう言うと腰にさしていた短剣を構える。






ギンも、幼少の頃から鍛えられてたので、剣を構える。




「やんのかぁ?オッサンたちよぉ!」





侍女のシルクはフェリスの後ろへ。





「ふぅ…」とため息をつくフェリス。





キルトは馬でアリシア姫を安全な場所へ連れて行く。



剣と剣の戦いが始まった。




「はぁっ!」


「クソっ;」





「おらぁあ!!」


「ひぇっ!コイツら意外と強いぞ?!;」





キーン…相手の盗賊の剣が手から離れ宙を舞う。






地面にザクッと刺さった。





「ひぇぇえ!;」




「勘弁してくれぇー!;」




「あっけないわね。」




ターニャがため息混じりに言う。




6人は今晩の宿舎で、寝る事に。





宿舎の娘のサラと言う少女が、色々ともてなしてくれた。






サラは気前が良く、とても親切だった。




翌日、サラに訪ね人が宿舎を訪ねてきた。





あからさま煌びやかな格好をした王子風…。




「サラ、元気か?」






「はい!カインお兄様♪」




「お前には権力争いに巻き込まれて欲しくないがためにこんなところに住まわせてしまって申し訳ないな…。」




「いいえ!私は大丈夫です!ここが好きですから♪」





「そうか。」にこっとサラに微笑むカイン王子。




その笑顔にターニャは何かドキッ///とした。




「で。そこの影で聞き耳を立ててる奴ら。出てこい。」





「やぁやぁやぁ!;いきなり王子みたいな方が、宿に来るからびっくりしちゃってぇ〜;」




ギンが慌てて言った。




「王子みたい?王子だバカ者め。」




!!




「王子様でしたか!失礼しました。俺達旅のものでー…」





カイン王子はピクッとアリシア姫の方を見た。





グイッとアリシア姫のマントを剥いだ。





∑きゃっ!!;





すかさずターニャが!





「何をなさるのですか!!;」





「……!」





カイン王子は固まった。





アリシア姫の髪を見て、一言。





「妖精が実在するのか…?」






マントを掴んでいた手をキルトが、






「お離しを…。」





と、キルトが冷静だが、凄い圧でカイン王子を睨みながらカイン王子の手を掴んだ。





パッとカイン王子は姫のマントを離した。




シルクはアリシア姫を抱き締めた。





フェリスはふぅ…と、ため息そして、





「カイン王子、私は日国の姫の側近のフェリスです。」





「日国…あぁ、この間火事で宮殿が焼けたとかいう。」





「この妖精が姫か…?」





フェリスは、




「はい。」と言う。





「神秘の妖精…、実在したのか。……この先その髪のせいで権力争いに巻き込まれないようにな。気おつけろ…。」




カイン王子はアリシア姫に忠告した。





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