愛しの姫君
旅は続く、【砂漠の船】と呼ばれる場所がある。
河があり、船が何せきもある。
向こう岸に渡るには、船を借りて渡らなければならない。
「船で、渡りますか」
と、キルトが。
アリシア姫も「そうね。」といい河辺に止まっている船頭に声をかけた。
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「ここを渡るには、金か、通行証がないとダメだ。」
と言われた。
この先の国は、アルタイト帝国。
日国とは、親日と言う程の仲の良い国だ。
ここなら助けてくれると思いアルタイト帝国を目指す。
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途中、マントを被った、黒肌黒髪の女性がこう言った。
「やめときな。王宮に行くもんじゃないよ。」
と言われたが、助けてもらいたかったので、忠告を無視した。
そして、王宮へ。
アルタイトのミヒル王子は優しく出迎えてくれた。
「苦労したな、中へ入りなさい。」
王宮へ入ると、アリシア姫のマントを、
スッと取ったミヒル王子。
「おぉ!やはり噂に聞いた【神秘の妖精】だ。美しい…。」
ミヒル王子がアリシア姫の頬に手をやろうとしたので、フェリスが手をはらった。
「おやめください。」
「…?そなたは?」
ミヒル王子はムッとした。
「私は側近のフェリスと申します。」
「側近の分際で、、私に刃向かうのか?」
「……;」
ターニャも護衛なので、身分の違いで何も出来ない。
侍女のシルクも、馬者のキルトも、ギンに関しては、がるるるっと感情が表に出ている。
「たとえ王子様であっても、妖精に触れる事は出来ません。妖精に触れると、国が滅びます。」
「ごくっ…!;」ミヒル王子は驚いた。
「そうか、悪かったな…。」
フェリスのとっさのでまかせをどうやらミヒル王子は信じたようだった。
「衛兵、4人を捕らえろ。妖精と側近は私の部屋へ来い。」
!?
衛兵達はターニャと、シルクと、キルト、ギンをとらえた。
「何をすんだコノヤロー!」
ギンが叫ぶ。
ミヒル王子は「この2人に用がある。お前達はもう用無しだ。金貨やるから何処へでも行け。」
ターニャが大声で、「みくびるな〜!!!怒」
と叫ぶ。
王宮から追い出された4人。
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ミヒル王子が言う。
「妖精、私の側室にならないか?」と唐突な事言う。
「わ!私は側室にはなりません!」
「お前が側室になるなら、お前の側近のフェリスもそのまま傍に置いていてやるのにだぞ?」
「それでも!私は…;」
フェリスはこう言う。
「アリシア姫、ここは身を守る為、ミヒル王子に従いましょう。」
「………分かったわ;」
そして、何日かして、ミヒル王子が、
「つまらん。愛でるだけではつまらないな。触れると国が滅びる…か、国など…。」
ミヒル王子はアリシア姫に触れようとした時!
∑ガッ!っとミヒル王子の腕を凄い力で握るフェリス。
「触るな…と言っただろ。」
∑ガッ!っとそのままミヒル王子の腹を殴る。
「ぐはっ!な…!?;」
「フェリス!?」アリシア姫は言った。
フェリスはポニーテールにしてた長い髪を下ろした。
「俺の本当の名前はカッドキア王国、第3王子メフィスだ。」
!?;
「メフィス王子だと!?;」
!/////;
グイっとアリシア姫をお姫様抱っこした。
「王…子……////!?;」
「衛兵!衛兵は居ないのか!!」
ドアがバンッ!と開く。
「衛兵はもう居ないわ!」
ターニャが言った。
「ぜーんぶ俺達とカッドキアの兵士と、カンザスの兵士が捉えたからなぁ!笑」
ギンがそう言った。
「カッドキア!?カンザス!?;」
あれは数日前…。
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「やめときな。王宮へ行くもんじゃないよ。」
と声をかけてくれた女性。
実は、カンザス王国第1王女、アイシス姫だった。
姫はカッドキアの王子と友好があり、アルタイトの動向を影で見ていた。
そして、メフィス王子は日国とも友好関係にあり、日国の王様に言われて、名前や身分を偽り、アリシア姫の傍に仕えていたのだった。
そして、【神秘の妖精】もとい、アリシア姫欲しさのあまり、アルタイトが日国に攻撃をしかけたミヒル王子を捕らえたのだった。
そして、今に至る。
ーーーーーーーー
メフィス王子が。
「ミヒル王子。あなたが裏でやっていた事は全て調べ上げています。」
「私達の国は今後一切アルタイトとの貿易を破棄します。」
とアイシス姫がいう。
ガクッ…とミヒル王子は膝から落ちた。
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